2025/11/04 18:40







近年、川口氏は素材の声に耳を傾けながら、有田の地に根ざしたやきものの在り方を探してきました。


自らの手で掘った有田、唐津、伊万里、波佐見の原土や灰を元に、釉薬のわずかな変化や焼成の呼吸に身を委ねる。


作陶に対するその実直な姿勢は陶芸としてのうつわの純度をより深く導いています。















そして

昨年、川口氏は新たに登り窯を築きました。


炎と土と釉薬が交わる瞬間の偶然を受け止め、静かさと力強さが共に息づく景色が器の上に描き出されるようになります。


登り窯との出会いは彼が長らく距離を置いていた粉引の器づくりを再び始めるきっかけとなりました。













登り窯で生まれる器の白は、決して無垢な白ではなく、茜や群青や灰緑とのあわい(境界)を宿す大らかな白。


「白寂」…白の奥に滲む色の温度。

あたたかくも静かな美の在り処をどうぞご覧ください。


初日は川口氏に在廊して頂くと共に、特別な催しとして福岡県大川市の若波酒造を迎え、試飲販売会を開催します。



川口武亮 陶展

「白寂」

2025.11.22 sat - 12.7 sun

Meet the artist 11.22 sat

11:00 - 17:00

CLOSE  Thursday, Friday



- 同時開催 -

若波酒造の試飲販売会

11月22日(土)


奥行きのある酒器の表現で知られる川口氏の展示にあわせ、大川の若波酒造を迎え、表情豊かな日本酒を幅広くお届けします。


- 若波酒造 -

福岡県大川市にて1922年(大正11年)創業。

「味の押し波、余韻の引き波」をコンセプトに果実を思わせる軽快な甘みと酸味、日本酒らしい旨味とキレを感じる味わいで数多くの酒類鑑評会にて賞を受賞している、