2026/07/31 18:58











「0から1を生み出す」


言葉にすれば簡単ですが、まだ世の中に存在しないものを思い描き、それを実際のかたちとして生み出すことは、決して容易なことではありません


そこには、独自の視点や創造性だけでなく、素材を知り、試行錯誤を重ねながら、頭の中にあるものを現実のものへと変えていく技術と探究心が必要です


中村秀利さんは、そんな「0から1」を生み出すことのできる、稀有な作り手です


中村さんの作品を語るうえで欠かすことのできないのが、木工旋盤です


本来、家具や器などの不工製作に用いられる木工旋盤

回転する木材に刃物を当て、少しずつ削りながら形を生み出していくこの技法を、中村さんは家具という既存の用途から解き放ち、「光を生み出すもの」として捉え直しました


木を削って形をつくる


そして、その形の内側に光を宿す


木そのものの美しさだけではなく、光が灯った瞬間に現れる陰影や、曲線、素材の表情までをひとつの造形として捉える


そこから生まれる照明は、単に空間を明るくするための道具ではありません


消灯しているときには木の造形として存在し、灯りをともした瞬間には、光によって新たな表情が立ち上がる


「木」と「光」という異なる要素をひとつの造形の中に融合させることで、中村さんは現代における不工電気照明のひとつの世界観を築いてきました


そして今展では、これまで長い時間をかけて培ってきた木工旋盤による造形を礎としながらも、そこに新たな発想を重ね、これまでにはなかった、まったく新しい照明が生まれました


過去の延長線上にありながら、決して過去の繰り返しではな


積み重ねてきた技術が、新しい発想と出会うことで、また「Oから1」が生まれる


今回の作品には、そんな中村さんのものづくりの姿勢そのものが表れているように感じます


ここでしか出会うことのできない、中村秀利さんの新たな灯りの世界


ぜひ実際にその造形と光をご覧ください


皆さまのお越しを、心よりお待ちしております



中村秀利 個展


2026.8.8 sat - 8.24 mon